FX(外国為替証拠金取引)では、ロングとショートの2つの取引方法があります。
この2つの取引方法は、為替相場の上昇と下降に対する取引方法です。
「ロング」とは、買いポジションを取ることです。
「ショート」とは、売りポジションを取ることです。
FX取引においては、ロングとショートを使い分けることで、為替相場の変動に対して有効に取引を行うことができます。しかし、ロングとショートにはそれぞれのメリットとデメリットがあります。以下では、ロングとショートの基本的な考え方や注意点について解説します。
ロングとは
ロングは、相場の上昇を予想して取引を行う方法です。
ポジションを持っている間は、為替相場が上昇すれば利益が出ます。
しかし、もちろん為替相場が下落した場合は損失が出ます。
こちらの図は、ドル円を100円でロング(買い)のポジションを取り、105円で売却した状況を表しています。
この図の場合は、5円の利益が出たことになります。(※レバレッジにより異なります)
ロングは「安いところで買って」利益を出す方法といえるでしょう。
ロングのメリット
ロングのメリットは、為替相場が上昇した場合に利益が出ることです。
FX取引の初心者にとっては、相場が上昇することが一般的であるため、ロングを取ることが比較的容易です。
また、FX取引では金利の高い通貨を買うロングポジションを保有すると、金利差相当分のプラスのスワップポイントを受け取ることができます。
現在は、日本が低金利政策を続けているため諸外国よりも金利が低く、「ドル円」「ポンド円」などクロス円と言われる通貨ペアのロングのポジションを持つことで、プラスのスワップポイントを得ることが出来ます。
ロングのデメリット
ロングのデメリットは、為替相場が下落した場合に損失が出ることです。
ロングポジションが集中し、大量の決済が同時に行われる場合には、急激な相場変動が発生し、損失を出すこともあります。
ショートとは
ショートは、相場の下落を予想して取引を行う方法です。
ショートを取る場合は、売りポジションを取ります。
ポジションを持っている間は、為替相場が下落すれば利益が出ます。
しかし、為替相場が上昇した場合は損失が出ます。
こちらの図は、ドル円を105円でショート(売り)のポジションを取り、95円で売却した状況を表しています。
この図の場合は、10円の利益が出たことになります。(※レバレッジにより異なります)
ショートは「高いところから売って」利益を出す方法といえます。
ショートのメリット
ショートのメリットは、相場の下落局面でも利益を出せることです。
また、相場は下落するときのスピードが早いことが多いため、下落の波に乗ることができれば短期間に利益を得ることもできます。
ショートのデメリット
ショートのデメリットは、相場が上昇した場合に損失が出ることです。
また、クロス円においてはショートの場合、マイナススワップが発生するため、初心者にとっては比較的難易度が高い取引方法と言えます。
一般的に、チャートは「上昇するときは緩やか」で、「下落するときは早い」という習性があると言われています。
FXのロングとショートの使い分け
ロングとショートを使い分けることで、為替相場の変動に対して有効に取引を行うことができます。例えば、為替相場が上昇傾向にある場合にはロングを、相場が下降傾向にある場合にはショートを取ることができます。
しかし、為替相場は常に変動しており、ロングとショートの使い分けについては、慣れや経験が必要です。また、必ずしも相場が上昇するとは限らないため、ロングだけを取ることはリスクが高いと言えます。
FX取引においては、ロングとショートの使い分けについても、慎重な判断と十分な知識が必要となります。
FXのロングとショートによくある質問
ロングとショートを同時に取ることはできますか?
FX取引において、同時にロングとショートを取ることはできません。
ただし、両建てを行うことでロングとショートのポジションを保有することが可能です。
初心者でもロングとショートを使い分けることはできますか?
初心者でも、十分な知識と経験を持っていればロングとショートを使い分けることはできます。
ロングとショートのどちらが儲かる取引方法ですか?
為替相場は常に変動しており、どちらが儲かるかは状況によって異なります
FXのロングとショートのおさらい
FX取引において、ロングとショートは、為替相場の変動に対して有効に取引を行うことができる取引方法です。ロングは相場の上昇を、ショートは相場の下落を予想する取引方法であり、使い分けることでリスクを分散することができます。
しかし、ロングとショートはそれぞれのメリットとデメリットがあり、使い分けることには慣れや経験が必要となります。初心者にとっては、十分な知識と経験を持って、慎重な判断を行うことが重要です。
FX取引においては、常にリスクが伴います。ロングとショートの使い分けについては、リスク管理の観点からも慎重な取引を行うことが重要です。